体験記4

私が前世療法を体験してみようと思ったのは、自分の前世を自分で見てみたいという思いと、自分が今よりももっと輝けるために、何かヒントが見つけられるかもしれないと思ったからでした。

まずセラピストさんの誘導で、目の前に中世ヨーロッパの景色が広がりました。
町並みの向こうに山が見えました。
セラピストさんに後ろを振り向くように言われ、振り向くと、自分が今見るべき前世にたどり着きました。

初めは少し見えづらく、真っ白な状態だったのですが、徐々に霧が晴れるように見え始め、私は日本の、江戸時代末期を生きる青年で、名前は「彦べえ」でした。

年齢は25歳、お寺に住んでいましたが、そこは自分の生まれ育った家ではなく、住職さんにお世話になっている、居候の身でした。
住職さんの目を見ると、今の父親だと感じました。

セラピストさんに、「彦べえの生まれ育った家に行ってみましょう」と言われ、誘導されたのですが、その時、自分の潜在意識が、強く拒否しているというか、胸騒ぎがして、「家には行きたくない!!」と思っているのを感じていました。

でも、なぜなのかわからないので、行ってみると、古い日本家屋の土間にたどり着きました。
その奥には呉服の山があり、家が呉服屋だったようです。
囲炉裏の周りに家族がいて、母親が胸から血を流し、倒れています。
父親がその隣にいて、小さい弟が泣いていました。
> 母親は現世での母親で、父親は現世での妹でした。

彦べえは手に包丁を握り締めていて、私は彦べえが、母親を刺したことを理解しました。
その時の感情は、今思えば彦べえのものだったのでしょう。
とても呼吸が苦しくて、動転し、目が回り、喉が渇く感じがしました。

彦べえは、小さい頃から、忙しい両親に構ってもらえず、とても寂しい思いをしてきました。
心が愛で満たされないまま思春期を迎え、そのまま成人し、仕事にも就かずフラフラする彼を、両親は責め、それに逆上して母親を刺したようです。
その後すぐに家を飛び出して逃げ、お寺に行き着きます。
母親のことは、住職さんにも話していないようでした。

次に起きた大きな出来事の場面に行くと、彦べえは海の近くの村で、女郎に養ってもらっていました。
でも特に、彼女を愛しているわけでもなく、なんとなく一緒にいるようでした。
それは彼女も同じで、どうしようもない男を、誰もいないよりはましだから、というような気持ちで、いるようでした。

やがて彼女は身請けが決まり、彦べえは捨てられます。
彼女は身請けしてくれる男のことも、愛していないようでした。
そして晩年は、ある百姓の土地と家を借り、近くに住む子供たちと一緒に、畑仕事をして暮らしていました。
結婚はせず、一人でした。

彦べえは、どこに行っても何をしていても、家族のことを考えていました。
特に、自分が刺した母親が、死んだのかどうか気にしていました。

それをセラピストさんに伝えると、母親がどうなったのか、それがわかる場面に行きました。
そこは、お葬式でした。彦べえは、母親を殺してしまったのでした。

父親は、自分が仕事人間で、家庭を顧みなかったせいだと責めていました。
母親も、自分が子供のことを一番に考えられなかったせいだと責めていました。
彦べえも、どうして家族ともう少し話さなかったのか、自分の気持ちを伝えなかったのかと、責めていました。
みんなとても可哀相でした。
彼は、畑仕事をしながら、近所の子供たちに看取られて死んでいきます。

彼の人生を振り返ると、人とのコミュニケーション、特に、親との関係での思いやり、心の交流、自分や周りの人を愛すること、などが、達成できていなかったようです。

それで私は、今生での課題が、人と話し合うこと、親の思いを知ること、自分や人を愛するということを学ぶことだと、知りました。

セラピストさんの誘導で、上に上に行くと、光り輝く場所に着き、光の出所から、天使の姿が見えました。
その時の天使が、私をいつも見守ってくれているんだと、感じています。